257.やみ夜の宴汁

新庄    亀井  ヨシイ

  むかし、いっぱい寄って、やみ夜の宴汁しまいか、というがになったと。そしてドジョウをひいてきて、それをおつゆにするげはね。
  自分の椀に入ったものは、何が入っとても食べんならんちゅう約束をしたげちゃ、そこで汁をつくって、それをみんなによそってわけて食べたげちゃ、そしたら、どんだけかんでも噛み切れん、こわいもんやな何んじやと上げてみたら。下駄のはな尾が入っとったげと。