255.餅争
黒氏 平野 晶平
むかしむかし、爺さんと婆さんと住んどったと。隣りからぼた餅を三つもろたと。爺さん二つと婆さん一つに分けたらけんかになった。けんかのあげく。三つとも踏んでしもて食べられんがになってしもたと。
(通観483「餅とにらめっこ」)
(付記)
餅とにらめこ
爺と婆が隣りからかい餅三つもらい、一つずつ食べて一つ残す。 二人はにらめっこして勝った者が食うことにするがなかなか勝負がつかない。そこに泥棒が来て着物を持っていこうとしたので、婆がとんで行って追い出す。爺はその間にかい餅を食べた。
(通観483)