242.でつかい話とちんこい話

良川    千場  つき

  とんとむかし、ほら吹きの父とがおったとい。息子に
「父とあ、どこいった」と聞いたら空が破れて、あんまり雨が降って、どうもならんさかいに、空に穴あいて、ふくろびたもんで、蚤の皮を三枚さんて、空へつぎしに行ったと言うたと。でっかい話とちんこい話やわいね。
(大成492「法螺吹き童児」・通観307「ほら話・ほら吹き」)

(付記)

テンポ比べ

  ほら吹き自慢の男が、他所のほら吹き自慢のところへ勝負にゆき、留守を守る妻や子供と勝負して、逃げ戻るという笑話。
  子供の機知によって大人をやりこめる。